東京共同会計事務所のお知らせです。

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投資ファンドのバックオフィスをフルアウトソーシングで受託、PEファンドやVCに欠かせない会計事務所:進化するFSビジネス(第1回)

1992年の創業以来、証券化・ストラクチャードファイナンスと言ったフィナンシャルソリューションビジネス(以下、FSビジネス)のパイオニアとして、会計事務所、そして、金融業界において存在感を発揮してきた東京共同会計事務所。一部では既に成熟したとも言われる証券化業界だが、東京共同会計事務所は従来にはない証券化案件の組成やビジネスの開発に取り組んでいる。
本シリーズでは、その東京共同会計事務所のFSビジネスにおける新たな取り組みと組織について特集する。

第1回の今回は、東京共同会計事務所のフィナンシャル・ソリューション部にてGPアドミニストレーションチームを統括する坂本氏のインタビューをお届けする。

日本において「投資ファンド」という言葉が頻繁に聞かれるようになったのは、バブル崩壊後、外資系投資ファンドが日本に積極進出し始めた頃であろうか。当時は「ハゲタカ」とも呼ばれた外資系ファンドのイメージから、畏怖する対象として見られることもあった投資ファンドだが、現在では、日本のエコシステムにおいて欠かせない存在としてM&Aや企業再生、ベンチャー投資といったあらゆるシーンにおいて存在感を発揮している。
しかし、そんな彼らも組織を継続していくに当たって会計・税務・法務といった各種バックオフィス業務を行っていかなければならない。決して大規模なものばかりではなく、厳選された少数精鋭のメンバーで運営を行っているPEファンドやベンチャーキャピタルにとって、実はバックオフィス業務は大きな負担となっている。

そんなニーズに目をつけ、ソリューションを提供するのが東京共同会計事務所のフィナンシャル・ソリューション部GPアドミニストレーションチームだ。自身も国内外複数の投資ファンドでのキャリアを有し、起ち上げメンバーとして同チームを統括する坂本氏に話を聞いた。

顧客はPEファンドやVC、ファンド運営の実務をフルアウトソーシングで受託

会計事務所では、というより日本でも珍しい、PE(プライベートエクイティ)、VC(ベンチャーキャピタル)といったファンドのアドミニストレーション業務を“フルアウトソーシング”で受託するGPアドミニストレーションチームが東京共同会計事務所内に立ち上がったのは、2018年11月のこと。同チームはそこから瞬く間に成長し、設立後わずか1年ながら、国内外のPEファンドやベンチャーキャピタルが顧客として名を連ねる。坂本氏は、その要として活躍するチームリーダーである。

「私たちの顧客は、PEやVC、主に非上場企業に投資するファンドのジェネラルパートナー(GP)といわれるファンドマネージャーたちです。
ファンドは、GPと、実際に出資を行う複数の投資家(リミテッドパートナー、“LP”)から成り立っています。このGPに求められる能力は、投資のストーリーを立て、資金を集め、投資先を探し、投資を実行して投資先を育成し、それを売却すること。
しかし、彼らは、このコア業務で手一杯です。そのため、それ以外の“ノンコア業務”については、アウトソースしたい。私たちは、その部分をすべて引き受けているというわけです。」

ノンコア業務の代表として挙げられるのはファンドの会計・決算だが、実際にはファンドの運営に付随する様々な仕事があるのだという。

「例えば、ファンドを組成して投資家からお金を集めるファンドレイズ、その後の投資活動(運用)には、関連する法律に基づいた届出や報告が必要になります。
投資実行の際には投資家に個別に通知を送り、期日までに確実に入金してもらわなくてはなりません。正直言って手間のかかる仕事で、間違いがあったら、事業(投資)そのものに悪影響を与える可能性があります。『そうしたファンドの運営に関する“面倒な”業務は、すべてお任せください』と言えるところに、私たちの存在意義があるわけです。」

このようなファンドのアドミニストレーション業務のアウトソーシングは、投資会社の子会社で主に親会社の業務をメインに受託しているケースはあるが、外部顧客から受託し、これらのサービスを広く提供している組織は、実は日本では希少だ。

「明確に当該サービス分野のプラットフォーマーのポジションを狙っており、投資家の資金をお預かりするにあたり、高い内部統制基準を設け且つ外部監査を定期的に受けているサービスプロバイダーは、実質的に日本では私たちだけと言っていいかもしれません。
専門のチームを立ち上げてからはまだ日が浅いのですが、おかげさまでファンド組成の検討時点からアドミニストレーション業務は弊所東京共同会計事務所にアウトソースする、という設計でファンドレイズをスタートさせる事例も出てきました。アドミニストレーション業務をインハウスで行っているファンドから、『担当者の突然の離職などに備えて、リスクヘッジしておきたい』といった理由で、アドミニストレーション業務のアウトソースを依頼されることもあります。」

ファンド業界で得た自らのスキルを世の中のためにシェアしていきたい

坂本氏が東京共同会計事務所に入所したのは2018年。GPアドミニストレーションチームの立ち上げを担うために、この“新天地”を選んだという。

「それまでは投資会社の投資マネージャー・ファンドマネージャーという、いわば現在の顧客の立場で働いていました。SPCの管理業務などで伸びた東京共同会計事務所のことはよく知っていて、外資系の大手投資会社にいた時に、SPCの会計・決算業務を依頼しようとしたことがあったんですよ。その時は『今は忙しくて受けられない』と断られてしまったのですが(笑)。その後、別の政府系ファンドでは、実際に取引をさせてもらい、フットワークのよさが印象に残っていましたね。

40歳を超えて転職を考えた時に、国内外の投資会社に加えて、東京共同会計事務所からもオファーをもらいました。求められたのは、お話ししてきたような事業を本格的に構築してほしいというミッション。投資を行う側にいて、そういうニーズがあることはわかっていましたし、その経験も十分生かせそうだと思い、入所を決めたというわけです。」

金融・会計分野のプロフェッショナルたちが集う東京共同会計事務所

坂本氏が東京共同会計事務所入所前に従事してきた業務は、いわば「自分のスキルを自分のために使う」仕事だった。激務に見合った高い報酬も得ていたという。しかし、「今後は自分のスキルを世の中のためにシェアしていきたい」という思いが強まっていったのだと言う。

「日本のファンドのアドミニストレーション業務というのは、(投資業界全般にも言えることではありますが)欧米に比べて非常に出遅れている分野でもあるのです。そこをしっかりサポートすることによって、新しいサービスが生まれ、投資が活発化すれば、日本の景気はもっとよくなるはず。そこに貢献できるというのは、とても魅力的な仕事じゃないか、と。

実際、例えば、GPが1人でファンドを組成し、出資している投資家もいる。ところが、それ以外は何もなかったというファンドに、私たちが『やりましょう』と手を挙げて、めでたく運営が立ち上がり、始動して成果を上げている事例もあります。見方を変えると、ファンドのアドミニストレーション業務・運営というファンクションがなかったら、事業は成り立たなかったはず。そうしたサービスが、超大型ファンドにもブティック型(独立系)のファンドにも、均一的に提供できている点に、大きなやりがいを感じています。」

「会計+ファンドオペレーション」のキャリア、“引く手あまた”の人材を輩出するチームを目指す

ここ数年、PE、VCに加え、オープンイノベーションを意識した大企業によるコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)の設立が相次いでいる。坂本氏は、「この市場は今後も拡大していくでしょう」と語る。

「これからは、CVCでCEOやCIOを経験した方が独立し、個人のこれまでの経験値を裏付けとしてファンドを組成していく流れが加速していく、と私はみています。今述べたように、大手金融機関が組成する大型ファンドばかりではなく、そういった独立系のファンドにも同質のサービスを用意できるのが、我々の強みです。

そうやって、新しく投資を始める人を、しっかり応援したい。同時に、ファンドに出資する投資家からも『東京共同会計事務所がアドミニストレータとして入ってくれるのならば、このファンドに資金を預けても大丈夫だ』と信頼してもらえる。そんな前向きな“三方よしの関係”を築き、広げていきたいと考えています。」

クライアントの拡大に伴い、その品質を維持できるチームを拡大していくことも重要な要素だろう。坂本氏はどういったチームをイメージしているのか。

「あなたは、将来CEOになりたいのですか?それともCOOですか?CFOですか?」。坂本氏が、面接に来た若い人に必ず投げかける質問だ。

「一般的に会計ファームが輩出するのは、CFOですが、やる気があって実際に頑張れば、ここではCEOやCOOといったキャリアへ進むことも可能だと考えています。
私のチームで3年程度仕事をすれば、あらゆるタイプのファンドのオペレーションもこなせるようになります。会計の専門家で、オペレーションもできる。そういった人材は、世の中にほとんどいません。だから、“引く手あまた”の存在になれるでしょう。東京共同会計事務所から外に飛び出しても活躍できる、そんなメンバーたちが集うチームを作り上げていくつもりです。」

起ち上げわずか1年で名だたるPEファンドやVCを顧客とした坂本氏とそのチームだが、そんなところでは決して満足していない。

投資ファンドのバックオフィスを支えることにより、日本経済を支えるチームを作る。

坂本氏の見据える未来はさらに先にある。

2020年02月28日 - 16:00